庭の巣作り

小啄木鳥が育ち、静かになった庭。
生い茂った紅葉の木に、新たな巣を見つけた。
調べてみると、どうやらメジロの巣のようだ。

気がつけば、5月に何度となくメジロを見ていた。
あのとき子育て中だったようだ。
人は自分が見たいものしか見ないという。
まさか、庭で小鳥がヒナを育てるなんて。
そういう思いでいた者にとって、
巣が存在していても、見えない、気がつかない。
自分自身の認識が、いかに自分勝手で、いい加減かを知った。


次男が作った巣箱。
はじめは皆でバカにしていた。
まさか小鳥がすみかに使うはずはない。
こんなバス通りにあり得ない。
これも思い込みだ。

実際に目の前に展開する子育て。
ヒナが騒ぎ、親鳥がエサを与える。
数日間のけたたましいまでの鳴き声。
そして静寂。
巣を作り、卵を産み、卵をいだき、
ヒナが生まれ、巣立つ。
このプロセスが、始まって、終わった。


その巣立ちが始まろうとしたころやってきたのが小啄木鳥。

昨日巣立ちしたばかりだ。
その様子は、過去に記した。
3番目の来訪者ということになる。

メジロヤマガラコゲラ
なんとも楽しい至福のひとときを持てたようだ。
自然が、わたしたちに、
忘れることのない感動と、
生きる喜びを与えてくれた。
誰に対して、この感謝を伝えればいいのだろう。