年賀状

ようやく年賀状を買った。
毎年、今年こそは年賀状問題を解決しようと思う。
11月末あたりから、どうしようか策を練っていた。
かなり絞り込むのだが、決断は難しい。
出さねば不義理になるのでは...
メールで知らせれば...
年に一度くらい、元気だと知らせたい...
それぞれ説得力がある。


年に一度の情報発信。
過ぎ去る一年を振り返り、新たな一年の決意を。
そうした自分の思いを込めて、静かに筆をとる。
一人ひとりを想いながら、
それぞれの家族の幸せを祈り、
志の遂げられんことを願う。


そうあればいいのだが、
現実は、年の瀬の慌ただしさから、
同じような文面を、パソコンで打ち出し、
宛名だけは手書きにこだわりつつ、
なんとか元旦に着くよう、
カレンダーとにらめっこしながら書き進む。


自分ではない自分が、
悪戦苦闘し、気配りを効かせながら、
一生懸命年賀状を作っている。
これでどうなるの?
年賀状出さなかったら、どうなる?


自問自答の結論が出ないまま、年末を向かえる。
正月になれば、年賀状を出した人、出さなかった人のチェック。
出してなかった人からの年賀状。
返信すべきか...
なんとも優柔不断な新年の幕開けになる。


こうして考えながらも、印刷が済めば、
あきらめて、今年も宛名書きを進めることになるのだが...


追記:
何賀状は、年が明けてから書いた。
少しでもメッセージを書き込めたらとの思いと、
儀礼的なものは無視できればとの思いだった。
しかし、心は揺れた。
年上の方からの、印刷されただけの賀状に対して、
若輩者が、何も返さず、無視して良いのか。
良心の呵責に耐えきれず、返事を出した。


結果として、昨年と大差ない状況だとわかった。
今年の年末までには、さらなる策を考えたい。
(10.01.07)