インターネットはベクトル志向

知りたい情報を得るための検索(A)。
そこから別の関心がある情報が目に入る(B)。
するとAとBの矢印の方向へ、関心が移動する。
さらに(C)が加わると、AとBとCの3つの矢印の示す方向へ動く。
これが、ネットをさ迷う実態だ。

D、E・・・となってくると、悲惨だ。
方向が至るところに向いてくる。
一つ矢印が加わるたびに、行き先が違ってくる。
こういう状態にさらされているのが、現代人だ。
ネットを使い込む人が、こうした危険性に陥りやすい。
簡便な検索機能が、逆に人間の志向を複雑化している。


この極にあるのが瞑想、座禅といった「無」になる考えだ。
ひたすら「無」になる。
自然の中に、自分の心を空にしながら本質に迫る。
「ネット人間」と「ノット人間」か。
何でもする人間と、何もしない人間。
自分自身を見ていると、これまでのネット人間からノット人間へ、
だいぶ近づいた気がする。


CADの描画経験から、ベクトルが3方向を超えると形が見えなくなる。
ネット上でも同じだろう。
3つ以上の関心が入ってくると、自分は何をしているのかわからなくなる。
読書で出会った文と一致する。

What is the single most important thing
I could create in my life right now?
「いま、自分の人生において、
 自分がなすべき最も重要な事(1つ)は何か?」

という問いかけだ。


いままで行き当たりばったりが多かった。
それはそれで生き方だが、ここらあたりで作戦を変更しよう。
いままでの生き方を変えていこう。
明確に方向を決め、その方向に進む選択をしていこう。
まさにベクトル志向だ。
今の矢印〜方向に、さらに何を加えるべきか。
いや、加えてはいけない時が多いかも知れない。
当初の計画が、知らないうちに変質する。
それは、こうしたベクトル的要素が多いせいかもしれない。
集中するには、排除、廃棄も必要。
失敗もあるだろうが、これまでの人生を考えると、
受け入れすぎて、何でも屋的な歩みが多かったと反省している。
ぶれず、見極めて、その方向に歩む努力が必要だ。