デフレ

H13年式の車を譲っていただいた。
陸運局で2,000円余り支払い、新しいナンバープレートに付け替え。
車庫証明と合わせても、5,000円ほどで車の所有者になった。
車検代や年間の維持費はかかったとしても、無料でいただいたことに。
84,000Kmほどの走行距離だった。
車の価値がわからなくなってしまった。
新車の価格はわかるが、中古の値段はいくらなのか。
問題なく動き、移動にはまったく支障のない車に、
なぜ値段がつきにくいのだろう。


ノートパソコンを購入。
価格は39,800円だ。
OSは、
 リカバリメディア(Windows VistaBusiness)
 ダウングレード用メディア(Windows XP Professional)
さらに望めば3,000円でWindows 7.0を購入できる。

メーカーのページには定価140,700円の表示が。

そもそもOSの値段そのものが変だと思っている。
単体で購入すると、軽く数万円はかかる。
それがOEMと称すると、かなり安くなる。
メーカーのマシンでは、さらにコストは低いだろう。
知らぬは消費者ばかりなり、ということだ。
脳天気な人々は、新しいものが良いと信じ、
それ相当の出費をする。


物がなかったり、少なかったりした場合は、
それでも良かったのだろう。
車といい、パソコンといい、それほど珍しい物ではなくなった。
相対的に価値が下がり、結果として価格も下落。
こうした物が周りに溢れている。
同じ値段で、オーバースペックな物を買うより、
単純で、不要な機能が少ない物を安く買う。
それで特に困らない。


これをデフレと考えると、私たちはどう対処すればいいのか、
わからなくなる。
デフレスパイラルで、経済が悪化。
景気が冷え込み、仕事が減り、失業者が増える。
だからオーバースペックで、エコ減税で、
車や家電製品の購入をあおる。


お腹いっぱいになった人に、
これはおいしいですよ。
もっと食べてください...
珍しいもの、食べたことないものを、
次々と満腹の人に差し出し、
これでもか、これでもかと出費をさそう。
食べ物も、着る物も、おおよそ消費財と称される物は、
100円ショップやスーパーで事足りる時代だ。
デパートの存在意義が問われるのも納得できる。
こうした時代を、どういう視点で、見つめ、考えながら、
対処していけば良いのだろう。
求職者と向き合いながら思考する日々が続いている。