つまらない

むなしい状況のとき、ふっと浮かぶ言葉。
「つまんないな...」
何をしたらいいかわからず、ポッカリと空いた、大きな空間。
詰まっていない〜空っぽの状態。
つまらない、空しい、からっぽな状態。
この状態に耐えきれず、
ひとはいろいろと動き回り、何かで空間を埋めようと考える。

時間つぶし、という表現もそのひとつ。
詰めきれず、空いた時間を、なんとか埋める。
そのために時間つぶし、暇つぶしのネタを探す。
暇(ひま)という言葉も同質のようだ。
時間や暇を埋めるために、ひとは忙しく動いている。
そしてそれを生業(なりわい)とし、ビジネスと定義している。
→ ビジネス=business(BUSY+NESS)=忙しいこと
ひとは「つまらない」状態に、耐えきれないようだ。


詰まっていたら、空きスペースがなくなる。
こころがいっぱいに詰まっていたら、新たな気持ちが生まれない。
こころが「つまならい」状態でなければ、
新しいものが入ってこない。
こう考えると、「つまらない」状態は歓迎すべきものだ。
つまらないから、新しい何かを発見できる。
そう考えると、詰まっていない状態、
つまらないと感じている自分は、意外と良い状態なのかも知れない。


「つまらない」状態と、「つまらない事」とは違う。
「つまらないこと」は、どうでも良いこと、些細なことだが、
「つまらない」と感じている状態は、
空っぽ、考える事、やることが見つからない状態。
詰まっていないから、空しい。
こころが虚空の状態。
そう考えると、悟りにつながる状態に近いのかも知れない。
「つまらない」状態をずっと維持し続ける事ができたら、
光明が見え、ある日突然「悟る」ことができるのかも知れない。


つまらない、つまらない、いま、つまらないと感じている。
埋めようとせず、つまらないと感じている自分を見つめる。
詰まっていない、詰め込んでいない、だからつまらない。
何も考える事がない。
何もやることがない。
何もしなくて良い、何も考えなくて良い。
こういう状態が、「つうまない」状態だとかんがえると、
その先には、「悟り」の新たな世界が開けるのかも知れない。