週刊 Doyoo( no.8 )

いずれもショッキングな記事だった。
あらためて、大学で何するのかと、問われそうだ。

 大学や専門学校など高等教育機関からの中退が深刻化している。NPO法人が調べたところ、大学生の8人に1人が中退していることが分かった。人間関係のつまずきなどから卒業資格を得られなくなり、社会に出て不安定雇用を余儀なくされる若者も後を絶たない。NPOは「中退を社会問題ととらえる時期にきている」と訴えている。
→ 中退:大学生、8人に1人

 今春卒業した全大学生の就職率は08年秋の金融危機以来の雇用環境の厳しさを反映し、下げ幅としては調査開始の1948年度以来最大となる前年度比7・6ポイント減の60・8%となり、2年連続で下落したことが文部科学省10年度学校基本調査(速報)で分かった。
→ 就職した大学生、60.8%=文科省
→ 大卒2割、就職も進学もせず…10万人突破(10.08.10 追加)



毎日、相談者と向き合っている。
上記のような状況で、正社員になれない人が多い。
社会人としての教育を受ける機会もなく、
日雇い、派遣といった非正規の労働に甘んじている。
働いたらすぐ現金がもらえるからと、
日雇いの仕事から抜け出せない。


若いときは良いが、歳を重ねると、
日雇いも、派遣も、相手にしてくれなくなる。
最終的には、生活保護の受給者になるしかない。
30代の若者ですら、そういう相談が出てきている。


あまりにも考えなさすぎるのではないだろうか。
人を変えるのは、学校や企業ではない。
社会で生きていける人になって欲しいと願う人々が、
そう願う人々に対して働きかけることで、
若者は、社会人として、独立して生きていける人になる。


家庭人として、子供たちに何を伝えるべきか。
先に生まれた先輩として、
これからの子供たちに、何を教えておくべきか。
真剣に考えなければならない時に来ている。


父として、母として、
あるいは教師として、上司として、
次の世代を担う若者に、何を残していくのか。
上記の記事は、若者達からのブーイングだと思うべきだ。
事実を疎(うと)ましく思うのではなく、
その内に秘められたメッセージを受け取るべきだ。
こうした状況を作り出した、自分たちこそが反省し、
彼らの伝えようとしているメッセージに耳を傾ける。
そうすることで、幾ばくかでも彼らを理解し、
今からでもできることを、
気がついた人々が、努力して行くしか方法はないと思う。


今日からしばらく夏休み。
暑さに耐えながら、頭を冷やして考えたい。
この数日が、自分自身のターニングポイントになるように。