起業家

仕事柄、ついつい雇ってもらう立場で考える。
エンプロイアビリティ(employability)ということだ。

エンプロイアビリティ:個人の“雇用され得る能力”のことで、Employ(雇用する)とAbility(能力)を組み合わせた言葉。

企業に雇用されるために、どういう資質があるのか、
雇ってもらえるにはどうすべきか、という観点から相談者と向き合う。
こうした対応に限界を感じていた。
ネットを彷徨っていて、あるビデオと遭遇。
→ キャメロン・ヘロルド 「子供を起業家に育てよう」
 (20分ほどの内容だが、必見)


「起業家」という言葉には、若干の抵抗があった。
誰でもができるわけがない。
子供にどうやって教えることができるだろう。
出勤前の忙しい時間帯であったが、つい最後まで見てしまった。
自分がしたいのは、起業家になるための支援なのでは。
そういう思いになった。


起業家の定義として、要素を3つ上げている。

ビジネスベンチャーのリスクを、
責任を持ち、組織化し、運営する人。
この中で、"assume"という意味が捉えきれなかった。
何度となく出会う単語だが、
いまだに概念が定着していない単語の一つだ。


多くのアイデアが存在する。
誰もが、一つや二つの素晴らしい思いつきを持っている。
だが、実現に向けて動き出したとき、
ほとんどの考えは動きを止める。
思いつきを、どれだけ書き留めたことだろう。
そのどれもが、結局アイデアだけに終わっている。
原因は、責任を取り、組織化し、運営しなかったからだ。


雇われない生き方があっても良い。
必ずしも雇われなくても生きていける。
こうしたメッセージが必要な方が増えている。
では、どうやって生きていくのか。
そのヒントのひとつが、起業することなのだろう。
山積する課題に対し、

責任を持ち(assume)
組織化し(organize)
運営する(operate)

その一つ一つを丁寧にやり遂げること。
そのための支援も、
キャリア開発支援の一つだと考えて良いだろう。