iPad、iMacそしてMac Book - 「情報耕房」

つぎつぎと、新しい製品が発売されている。
発表のたびに、仕様をチェックし、心を動かす。
パソコンと称するマシンを何台購入したのだろうか。
そのたびに、なんらかの期待を持ち、つき合ってきた。
ノート型マシンを購入するときの思い入れは、特に強いと感じる。

こんどこそ、思い通りに使えるマシンだろうと、
勝手に妄想を膨らまし、あちこちの評価記事などをさがし回る。

そして、何度裏切られたことだろう。
こんどこそ、このマシンは自分のやりたいことをこなせるはずだ。
思い込みとも、願望ともつかない気持ちでつき合う日々だった。

先週、おもいっきりiPadについて書いてみた。
もしかしたら、iPad2は理想のマシンではないのだろうか。
本当にそう思いながら書いていた。
一週間たって、まったく異なることを考えている自分に気がついた。

そのきっかけは、OmmWriterというソフトとの出会だ。
ソフト自体はテキストエディターというジャンルに属する。
ひたすら文字を入力していくソフト。
その昔、ワープロソフトが出てくる前に使っていた。
あるツイートで、高評価だったので調べてみた。
そしてiMacにインストール。
画面は、次のような感じで何も無い。

真っ白い雪景色の中に、BGMが流れ、
それを聞きながら、ひたすら文字を入力していく。
ただ、これだけなのだが、
その作業が、とても心地良い。
考えては、書きこむ。
自分自身の頭のなかに、あるいは心のなかに埋れている
ひとつひとつの言葉を見つけ出すのに、
とても適したソフトだと気がついた。

この文章は、そのソフトを使って書き進めている。
画面に出るのは、白い雪景色のみ。
他に画面になにもないことで、雑情報（ノイズ）が遮断され、
集中することが可能になる。
不思議なソフトだ。

このソフトとの出会いが、冒頭の悩みを増幅させている。
わたしが欲しいのは、文書作成ができる環境。
いつでも思い立ったら書き込める環境。

思えば、コンピューターとの出会いは、文字処理からだった。
タイプライターという機械。
そのタイプライターを電子化したワードプロセッサー。
こうした機器との出会いを通して、いつしか日本語での文書作成を夢見た。
文字処理そのものが、コンピューターを使い始めた原点。
そのことを思い起こさせてくれたソフトだ。
さらに、このソフトとの組み合わせを考えている。
どのマシンで使うのが、最高の組み合わせだろうかと。
そして、たどり着きつつあるのがMac Book Airだ。
このソフトを、Mac Book Airで使ったとき、
これまで求めていた環境が、おそらく一番整うのであろう。
そういう思いで書き込んでいる。

iPad、ではない。
手書き入力ソフトの7Notesにも期待はしているが、
文字入力ソフトは、このマシンに似つかわしくない。
もっと得意な分野で活躍すべきだ。
Mac Book Proは、文字処理だけを考えるとオーバースペック。
さらには、iMacとなると、もはや「無用の長物」的存在になる。
それぞれのマシンが大好きだ。
これまでも、これからもずっとつき合っていくだろう。
それでも、満たすことができなかったこの気持が、
ようやく充たされるだろうという予感がする。

ここまで書きながら、自分自身が何を言いたいのか考えている。
ちなみに、この文章はMSiのNetbook上で、
Win用のOmmWriterを使って書いている。
なんだか、書きながら自分の矛盾を感じている。
結局、このNetbookでも良いのではないか。
そういう結論になる。
たしかに、説得力のある結論だ。
このまま、書き続けることで、そのことは証明される。
とすれば、これまでのMacとのつき合いはなんだったのだろう。
思わず考えこんでしまった。

ここまで理性的に考えても、最後はMac Book Airで
OmmWriterを使うことになるだろう。
理由は、Apple社の製品が好きだから。
最後は、ここに戻ってくる。
20数年、ずっと一緒だった。
そして、これからもずっと一緒にいたい。
それだけだ。
その理由を、OmmWriterは図らずも教えてくれた。
運命的な出会いを感じるソフトだ。
こうしたソフトを創りだしてくれる偉大なるプログラマーの方々に、
こころから感謝したい。
Thank you very much.