会社とは

企業の目的は、利益を得ること。
ある学習会で、講師が語ったひと言だ。
そこで感じた違和感は、今でも覚えている。
利益を得るために、会社を存続させる。
利益は、会社の持ち主である株主のものであり、
従業員は、そのために働く。

うる覚えだが、こうした内容だったと思う。


家電業界の凋落が激しい。
スーパー業界は、安売り競争で疲弊。
賢い消費者は、物の購入自体を控えている。
物が溢れて、もう要らないとさえ思える。
その中で、企業はどのように利益をあげるのか。


販売価格の下落、販売量の減少。
従業員の給与と、企業の利益を稼ぐため、
サバイバルゲーム化してきた会社の存亡。
人件費は抑えられ、
収入は増えないまま、長時間の拘束が続く。


こうした企業で消耗するくらいならば、
自ら稼いだ方が、マシなのでは。
こうした考えが、現実味を帯びてきた。
最低賃金で雇用され、
手取り10数万円を得るくらいなら、
自ら起業して、一人企業を目指す。
地方に住んでいると、
こうした考えにいたるケースが増えてきている。


月3万円ビジネス的な考えが、
現実に動き出す素地が出来つつあるのだろう。
企業そのものが、雇用する力を削がれ、
求人数は減少。
雇用されない生き方の模索が、始まっている。
都会では、なかなか踏み出せない一歩だが、
地方にあっては、なかば強制的に踏み出さざるを得ない状況だ。
これまで当たり前であった、雇われて働く、という考え方が、
その主体である企業の雇用力低下によって、
求職者自体、その生き方、働き方を問われている。


若者の雇用を確保しようとすれば、
中高年の雇用が減少。
高齢者の退職年齢を延長すれば、
若者の雇用を圧迫。
こうした状況の中、
いったん企業外へ出た人々が、
再度、企業組織へ入るということは、
きわめて困難な状況になっている。


こうした状況に直面し、次なる一歩を模索する人々と集まった。
それぞれのバックグラウンドは異なるものの、
今後をどうするという事では、
共通のプラットフォームに立っている。
まずは、それぞれの立ち位置の確認。
集まりの趣旨としては、明確な営利団体を目指す。
ただし、あくまでも個人の自立を支援するための集まり。
緩くつながり、継続して行くことがポイント。
「第三の集い」としての考え方を、確認。
月に数回程度、全体的な集まりを持ち、
組織としての有り様を、模索していくことにした。


求人、求職のマッチングにとどまらない、
新たな支援の形態として、
外側からの働きかけをお約束し、
次回の日時を決め、散会。
3時間が、あっという間に過ぎてしまった。
それぞれの生きる希望として、
次なる動きに繋がることを祈念しながら...。