台湾後記

日本へ戻って、4日目。
帰国翌日から、職場復帰。
台湾滞在の余韻を味あうことなく、

溜まっていた業務の片付け、
来週からの仕事の準備などに、奔走。
いまの気持ちを、残しておくことに。


先週も触れているが、
成長した台湾というのが、とても印象に残っている。
交通網の整備、交通ルールの遵守。
バスレーンの設置、拡張された道路。
バス運転手の親切な対応。
老人、母子への積極的な席の譲渡など。
毎日、バスや地下鉄、電車を使ったが、
こうした光景を、いたるところで見た。


観光地では、ゴミ箱があちこちに置かれ、
清掃する人々が、箒を持って巡回。
なかなか、ポイ捨てできないような配慮が。

パンフレットなども、日本語表記を含め、
あちこちで入手できた。


日本統治時代についても、
歴史的事実を、そのまま評価しようとの流れを感じる。
当時の建造物を、民間の家屋も含め、
修復、復元などして公開、
日台両国の絆として、拡げたい意向のようだ。
とても歡迎すべき方針だと思った。



飲食に関しては、
タピオカミルクティー発祥の地だけあって、
その多様性には脱帽だ。
日本人が、多様性を極め、尖(とが)っていくのに対し、
台湾の人は、裾野(すその)を拡大していく、との印象を持った。
何かを加えながら、他と異なる、独自色の追求。

エスプレッソマシンを使って、
台湾茶+牛乳+(タピオカ、仙草、愛玉、小豆、緑豆...)で、
凄まじい量の飲み物が生まれていた。


自然食の広がりにも、驚いた。
いたるところに「素食(自然食)」の看板があり、
その味付けも、バラエティー豊かだ。
なかでも、印象的だったのが、この一品。

パッションフルーツを使ったサラダ?
坪林というお茶の産地へ行ったとき食べた。
残念ながら、お店の名前を控えていないが、
発想、見た目、味、
いずれも、ハッとさせられた一品だ。


一番気に入った観光スポットは、
淡水の川岸に設けられた広場だ。
ベンチに座り、しばらく眼前の景色に見入っていた。

霞(かす)んだ対岸には、船で10分ほどの距離。
そこは、マングローブが自生する南国の風情が。


老街と呼ばれる、100年以上の歴史ある商店街。
あちこちに◯◯老街と称され、訪れを待っている。
木工、豆腐製品、
乾物を扱うお店などなど。



たった数日前に、たしかに居(い)た。
忙しい日常に、
なんとなく、その事実が、幻のように感じる。
自分自身の存在。
いま、ここに居る、ということ。
「空の空、いっさいが空」であり、
いまは、いましかない。
そう思いつつ、いまの心象を記してみた。
楽しかった、台湾。
これからも、何度でも、行きたいと思っている。
我愛臺灣...
わたしの半分だ。