アルビン・トフラー

はじめて出会ったのが30年前だった。
「第三の波」という衝撃的な書籍で、その存在を知った。
その後、10年おきくらいに書籍を刊行。
http://www.nhk-book.co.jp/tv_r/teigen/tachi/images/profilep5.jpg
アルビン・トフラー - Wikipedia
久しぶりに、報告書が発表されていた。

未来学者として『未来の衝撃』『第三の波』『パワーシフト』『富の未来』など数多くのベストセラーを世に送り出してきたアルビン・トフラーとハイディ・トフラー夫妻は2010年、『未来の衝撃』刊行40周年を迎えたことを機に、「今後の40年を左右する40の変化」(英題は「40 FOR THE NEXT 40」)を発表した。
→ 今後の40年を左右する「40の変化」



この記事を書こうとパソコンへ向かっていたら、
ツイッターには、エジプト情勢に関するツイートが溢れていた。
いくつかのリンク記事をチェックしたり、リツイートしながら、
歴史の転換を、リアルタイムで知らされているような、
ワクワクする意識の高揚を感じた。
アルジャジーラ放送局のページへ行くと、
ちょうど、ムバラク大統領が演説をしていた。
英語の通訳を介してだったが、大凡(おおよそ)の意味は掴めた。


街並みが映し出され、大統領の演説に対する厳しいコメントが続く。
インターネットも携帯電話も遮断された状況であっても、
こうした情報が、刻々と伝わってくる。
まさしく歴史の瞬間が、同時タイムで世界へ伝わる。


改めて、先日書いた「時代は変わる」のフレーズを思い出した。
まさに、この詩どおりの展開だ。

いいか、国会議員のみなさんよ
よく注意しておけ
ドアの前に立つな
廊下をふさぐな
けがをすることになるのは、ぐずぐずしている奴だから
いま、外では闘いが激しくなっていて
いずれ議事堂の窓を震わせ、壁をゆさぶるだろう
時代はいま変わりつつあるから



こうした変化の波を、40年前から予言していたのがトフラーさんだ。
勝手に自分の師匠のように思い、尊敬している。
「第三の波」の考え方を、当時のNHK放送で知った。
それまで、漠然とこれからは情報化社会へ突入するとの認識は持っていた。
決定的だったのが、「第三の波」に出会ってからだ。
はじめは英語のペーパーバックスで読んだ記憶がある。
英語の道で生計を立てられないか模索していたときだ。


久しぶりの記事で、一気に読み込んだ。
詳細は元記事を読んでいただくとして、
気になる箇所を、いくつか書き込んでおくことに。

政府は、その時々に社会から求められる要望に応えられるように変化するしかない。なぜ政府があるのか、政府の目的は何かについて今多くの疑問が出ているのは周知のとおりだ。いずれ、基礎工事をやり直すような時期がくるだろう。根本的な変化が起こるだろう。政府はこれまで信頼を置いてきたルールが未来においては通用しないことを思い知らされるだろう。既得権にしがみついて同じことをし続けるのではなく、鍬を持って未来の大地を耕さなければならないことを理解する必要がある。

金だけの力とは限らない。同じ政治分野で「スマートパワーが、国防上の問題の解決に活用される」と予測したが、貧困問題、政治不安、移民問題、若者の雇用問題などは、もはや軍事力や金の力だけでは解決できない。知識やスキルなど他のスマートパワーによって、道路や水道を整備し、国の経済力を高める必要がある。そうした意味で、政府だけでなく、企業、NGO、個人などが協力するということだ。

急速な変化の中で生き残るために、個人は変化を見定めて賢く対応しなければならない。目を見開いて、世界で起きていることを理解する必要がある。もっと旅行して方々へ出かけ、たくさんの本を読まなければならない。世界の出来事の点と点を結びつけるために、幅広い理解力が求められるからだ。そうすることによって、そこに機会を見出すことが可能になり、この変化を恐怖として捉えるのではなく、歓迎すべきものとして捉えることができるはずだ。



関係リンク:
→ 第三の波(前編):動画
→ 第三の波(後編):動画
→ 第三の波、「未来への提言」動画でちょっと先の未来を予測する
→ アルビン・トフラー『第三の波』
→ トフラーの語る40の未来から『間違いない』と思った3つを取り上げてみる
→ アルビン・トフラー 未来学者の中の未来学者(11.06.16)
→ アルビン・トフラーに聞く国家百年の計(11.06.16)