3Sについて

「ソーシャル(Social)」
「サスティナブル(Sustainable)」
「シェアラブル(Sharable)」
それぞれの頭文字。
社会貢献、持続可能、共有を意味する。
これからの社会の方向を示すキーワード。
「3C」ならぬ「3S」ということらしい。

「ソーシャル」は言うまでもなく、社会に貢献できる要素を持った商品やサービスへの関心。「サスティナブル」は、持続可能力。「節約」に代表される従来の狭義な「エコ」を超えた、本来的な意義への脱皮だ。そして「シェアラブル」は、「共有」の精神。震災前から若い世代ではひとつの消費キーワードであった「シェア」を尊重する感覚が、ますます広がるだろう。
→ 「3S」が次世代マーケティングのキーワードに



「3C」とは、かつて三種の神器と称された、
車、カラーテレビとクーラーを指す。
懐かしい。
日本社会の繁栄を象徴するコトバだった。
それが、いまや「3S」時代になっているらしい。


学生運動が全盛だったころも「3S」があった。
アメリカが日本の弱体を狙って実施した施策だと聞いた。
国の権力者が、大衆を政治から遠ざけるため、
大衆が好む情報を提供し、
そこへ意識を向かせることで、
為政者にとって都合の良い政策を実施する。


人々が政治に嫌気をさし、
投票をボイコットし、自分の欲望のままに生き始めたら、
政治家にとって、これほど都合のよいことはない。
したがって、マスコミなどを総動員し、
人々を権力から無関心な方向へと誘導する。



スクリーン、スポーツ、セックス。
人々が、三つの「S」に関心を持てば持つほど、
為政者は、好きなことができる。
占領軍であるアメリカ政府は、
日本を弱体化するために、そうした施策をしていると。


ことの真偽はわからない。
ただ、半世紀を経たいま、
人々の関心を考えてみれば、
たしかにその通りだと思う。
為政者の望み通りに、動かされている。


翻って、あたらしい「3S」を考えてみたい。
持続可能な社会へ向けて、
人々の意識が大きくシフト。
このままでは、地球が持たない。
われわれの生き方自体が、継続できなくなるのでは。
そうした意識の現われが、新「3S」へとつながるのだろう。


特定の人々の欲望を満たすのではなく、
より多くの人々が共存できる社会を目指して、
ものを、知識を、資源を共有しつつ、
持続可能な世界実現に向かう。


とてもわかりやすい。
マスメディアから解き放たれたネット世代。
デジタルネイティブの若者を中心として、
多くの人々が「3S」を求めたとき、
あらたな時代が動き出すのだろう。
新しい社会への息吹を感じる。



追記(11.7.10):
あらたな3Sがあったので、記しておく。

本当の豊かさは、これまでの「より速く・より大きく・より多く」に替わる、3つの「S」(スロー・スモール・シンプル)の中にこそある。3・11後の今、ヘレナの映画に導かれて、幸せへと「降りて」ゆこう!
→ 辻信一文化人類学者、環境運動家)

Slow, Small, Simple
Soil, Soul, Social
Social, Share, Sustainable